大切な皮脂膜

皮脂膜ってご存知でしょうか?

私たちのお肌の上には、薄い膜が張っています。「天然のクリーム・美容液」と呼ばれていて素晴らしい働きをするものなのです。

美肌は皮脂膜が鍵になるといっても過言ではありません。と、言うことは是非とも知っておかなくてはいけませんね。

皮脂膜のはたらき

皮脂膜と呼ばれるものです。厚さ0.0005mmととても薄い膜です。

  • 角質層の水分保持
  • 紫外線をカットする
  • 雑菌等から皮膚を守る

という働きがあります。

人間のバリヤ機能の一部で誰にでも備わっている防御機能です。

皮脂膜の構成

適度の潤いを保ち、外からの刺激からお肌を守ってくれる皮脂膜。

本当に人間の生理機能って素晴らしいなあと感心するくらい良く出来ているのです。

皮脂膜は何でできているの?

汗と脂と垢と、常在菌(黄色ブドウ球菌とかアクネ菌)とかです。

汗 + 脂 + 垢+ 常在菌

「えっ?汗と脂と垢って…」と、聞いてあんまり気持ちいいものではないかもしれないですね。

でも、自分のものでクリームや美容液が作れるのですから、凄いと思いませんか?

皮脂膜が天然のクリームと言われる理由

一般的な化粧品は、構成が皮脂膜とよく似ています。それ故に、クリームや美容液と言われるのです。

化粧品の構成をみてみましょう。

水+油+助剤+界面活性剤(乳化剤)

化粧品は水と油の割合で化粧水になったり乳液になったりします。

いかがでしょうか。よく似ていますでしょ?

お化粧品って、お肌の皮脂膜の構成を真似ているんですよ…

ほとんどの方が、これをおわかりになっていないのでは?と思います。

では、何をどう真似ているのかを見ていきましょう。

汗が水、皮脂が油の役割

皮脂膜では、自分の汗と皮脂が使われます。

化粧品では、大量の水(精製水等)と油(植物油や精油、石油系の油)などを使います。

常在菌は界面活性剤の役割

お肌には、常在菌といって、人間の肌と共存共栄する10数万種類の菌が住んでいます。

バイ菌と言われる黄色ブドウ球菌やニキビを増殖させるアクネ菌も実は常在菌なんですよ。

この常在菌は、お肌の上で皮脂膜をつくる時に汗・垢・脂と混ざりあわさってとても優れた働きをするんですよ。

常在菌が、本来混ざらない水分と油分を乳化させる。いわゆる界面活性剤の役割をします。

垢は助剤の役割

助剤って言うとよくわからないですが、化粧品で言えば栄養分・ビタミン類・殺菌剤・美白剤・保存料などに当たります。

垢は、皮膚をゴシゴシこすると出てきますね!

肌の細胞の最終形ですね。

元々基底層という表皮層の一番下にいる細胞が上がってくるのがターンオーバー。

私たちが自分自身で作り出す垢が皮脂膜の作るための元になり栄養分となって、助剤の役目を果たすというわけ。

細胞が上手に死んで良い垢になってもらわなくちゃいけませんね。

化粧品が代わりとなるならとても便利かもしれません。が、少し原点に戻って考えてみて欲しいなと思います。

市販されているクリーム以上の凄い働きをするのですから、高価な化粧品に頼るより、自分の天然のクリームを大事にした方が良いと思いませんか?

自分で作る・自分のための・自分だけのクリーム

この皮脂膜を生かすには、細胞に自活してもらわなくてはいけないのです。

皮脂膜を大切にしよう

皮脂膜には

  • ニキビや吹き出物ができなくなる
  • 少々日焼けしてもすぐ戻る

という利点があるのですが、現代の環境では壊されることがとても多いのです。

皮脂膜を大切にするにはお肌のpHバランスを保とう

皮脂膜は、常在菌がないと作ることができませんね。

常在菌はpH5.5~6.5の弱酸性を好みますので覚えておきましょう。

お肌の表面のpHバランスが崩れると爆発的にアクネ菌が増えます。

だから、ニキビができやすくなります。

お肌のために!と思っていることが、pHバランスを壊していることが多いのです。

pHバランスを崩すこと
  • お顔ぞり
  • ピーリング
  • ゲルマローラー・かっさ
  • 機械によるエステ
  • オイルクレンジング
  • タオルでゴシゴシ
  • 石鹸洗顔
  • ニキビ用化粧品
  • 美白用化粧品

以上のことは、日常よく行われることですよね。

できるだけ避けるようにしてください。

細胞が活性化するターンオーバーを正常にさせよう

通常では約28日と言われていますね。

しかしながら、私たちの日常の生活環境ではターンオーバーが遅れ気味です。

現代の女性は28日+年齢と言われています。

ターンオーバーの周期が狂うをこと
  • 水道の塩素
  • アルコール入り・殺菌剤入りの化粧品
  • 洗剤・柔軟剤による経皮吸収
  • 排気ガス・大気汚染
  • クリーム・乳液・オイルの使用
  • エストロゲンによる汚染(添加物の摂取・乳製品の摂取)

こういった諸々の環境の影響で、ターンオーバーが遅くなっているのです。

そのため、汗と脂のバランスがとれなくなって皮脂膜も上手く張れず、アクネ菌が爆発的に増えてニキビができるなどのトラブルが増えているんです。

つまり、食生活やライフスタイルからの影響がありますので、気を付けた方が良いという訳です。

化粧品が代わりを務めてくれるという考えをやめて、上手く皮脂膜が張れるように手助けをして行きましょう。

正しい洗顔・正しい保湿・正しい成分を知ることが必要です。

そのようなことが、ターンオーバーを正常に戻してくれてとっても良いのです。

皮膚の機能を健全にすることが皮脂膜を大切にすること

皮脂膜を大切にするということは、皮膚の機能を健全にするとも言えます。

是非、理解していただいて大切にしてくださいね。

皮脂膜に関わる記事たくさん書いております!是非、お読みくださいね。

心当たりがありましたら是非、気をつけましょうね。

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