皮膚の構造を知るとお手入れがしやすくなります

お肌のしくみはご存知ですか?

とても難しいお話になりますが、知っておくと「なぜ化粧水が必要なの?」「何に気を付けばいいの?」ということがわかります。

人間の皮膚の作りを知ろう

人間の身体には60兆~100兆個もの細胞が集まって成り立っています。

当然、皮膚も細胞で作られています。

です。成人体重の約16%を占めている皮膚は約2mmの薄さ。

皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」から成り立っています。

表皮層

表皮は約0.1mm。この0.1mmの薄さの中に、細胞がひしめきあっています。

「表皮細胞」「メラノサイト」「ランゲルハンス細胞」が存在します。

表皮は、お肌のキメを作っています。

お肌の見た目、キメや張りは、表皮がどれだけ綺麗かにかかっているのよ!


表皮は、角質層、顆粒層、有蕀(ゆうきょく)層、基底層の4段階で構成されています。

表皮層は下から細胞分裂を繰り返している


①基底層(1層目)…生まれた細胞が活発に分裂を繰り返しています。

②有蕀層…基底層から押し上げられた細胞が積まれます。だんだん上に押し上げられた細胞は水分が届かなくなり死に絶えていきます。

③顆粒層(14層目)…死んだ細胞が押しつぶされここで死んだ細胞が集まります。

④角質層15層目~28層目…死んだ細胞の角質片が細胞から出た脂質によって結びつけられています。最後は垢となります。

角質層で行われているのは、細胞が生まれ垢になるまで

これが、ターンオーバーと言われているものです。

最近では、周期が長くなっていて年齢+28日が当たり前。と言われています。

 真皮層

表皮の下は、真皮層です。 皮膚の本体と言える厚い層。約0.9mm。


「コラーゲン(膠原繊維)」「エラスチン(弾力繊維)」「ヒアルロン酸(基質)」で構成されているいわゆる「皮膚の張りと弾力」を司っています。

表皮細胞が正常に、活発に活動するためには、皮膚の本体である真皮に活動してもらわなくてはならないのです。

表皮への間質液の供給をする毛細血管は真皮層で網目のように張りめぐされています。

皮下組織

主に脂肪組織からなりたっています。約1mm。外部からの力に対するクッションの役割や体温喪失防止の働きをします。生体エネルギーの貯蔵庫にもなっています。

以上が皮膚のしくみです。

3つの層は作用し合う

細胞が垢となり皮膚を上から保護する
↑↓
真皮層の活動で細胞を作り出す
↑↓
皮下組織のクッション・体温

細胞を生み出す環境づくり

ずばり、基底層の細胞にバッチリ働いてもらうことが、美肌への一番近道になります。

お肌の表面だけじゃなくって、表皮層も真皮層も大切にする必要がありますね。

皮膚の3つの働きも知っておこう

このような構造になっている皮膚ですが、3つの働き(作用)も知っておくと良いでしょう。

保護作用

皮下のデリケートな組織(細胞)をしっかり保護する役目です。

保護作用一番有名なのが皮脂膜。ペーハーバランスが崩れていると、皮脂膜が壊されることになります。

ピーリングは表皮層を壊していますし、角質除去はもっての他。

美容ローラーは、真皮の繊維組織を断絶させてしまいます。又、表皮のメラニンができてしまう原因となります。

ニキビを潰して悪化させると、皮下組織を破壊してしまいます。

排泄作用

汗・垢・脂を出すことで、体内の老廃物をスムーズに排泄します。

特に、尿や便で排泄できないものを、汗や脂で排泄するので、この働きはとても重要。

損なわれると、体内トラブルにつながりやすくなる。

排泄された汗や垢などは、天然のクリーム皮脂膜となり、健康な皮膚の表皮上はpH5.5~6.5の弱酸性で保たれています。

吸収作用

皮膚は分子量1000以下のものは善悪を問わず皮下に浸透させます。

経皮吸収と言われるもので、直接吸収され血管に到達する効果があるためステロイドなどで活用されています。

化粧品やシャンプー・洗剤なども成分によっては吸収される恐れがあるため注意が必要です。

肌に悪いことは即刻やめて、細胞が大好きなミネラルやアミノ酸がたくさん入った化粧水で水分の補給をしてあげましょう。

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