先日、私の娘マカロンは、21歳の時に「多嚢胞性卵巣症候群」と診断されました。
この病気、聞いたこともある人も聞いたことがない人もいると思います。
でも、今も昔も大変多い病気です。私が若いころは病名こそついていなかったけど、多かったと思われます。
なぜ、今回、私の娘のことを書こうかと思ったか、と言いますと…
実は、サロンのお客さまの中に同じような症状の方が多いからなんです。
では、どういう病気なのかご説明しましょう。
もくじ
多嚢胞性卵巣症候群って何?
【多嚢胞性卵巣症候群】
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS:polycystic ovarian syndrome)とは、若い女性の排卵障害では多くみられる疾患で、卵胞が発育するのに時間がかかってなかなか排卵しない疾患です。
自覚症状としては、(1)月経周期が35日以上(2)月経が以前は順調だったのに現在は不規則(3)にきびが多い(4)やや毛深い(5)肥満などです。
PCOSでは、超音波で卵巣をみると10mmくらいの同じような大きさの卵胞がたくさんできて卵巣の外側に1列に並び、なかなかそれ以上大きくならないことが特徴で、ネックレスサインと呼ばれます。聖マリアンナ医科大学病院 のHPより抜粋
マカロンは平成6年(1994年)生まれです。
当時、大学生だった娘が、「生理がおかしい」と言っていたんです。
- 生理が飛ぶ
- 生理の時に全く不快感がなく軽い
- 生理の量が少ない
う~ん、ちょっとおかしいかも。
量うんぬんかんぬんよりも、飛ぶっていうのはちょっとね…と思いましたので、首に縄つけて病院へ連れて行きました。
そこで多嚢胞性卵巣症候群と診断されました。
- ネックレスサインがバッチリ
- 黄体化ホルモンの数値が異常に高い
先生も初診でハッキリ「これは多嚢胞ですね~精密検査していきましょうね~」との診断でした。
受診したのは、私の行きつけの婦人科クリニックでした。
多嚢胞性卵巣症候群とニキビ・アトピー
私の経験上、卵巣や子宮と肌の調子は繋がっているのではないか?と確信しています。
私が「病院へ行って検査してもらったほうがいい」とすすめて、多嚢胞性卵巣症候群と診断された方もいらっしゃいます。
でも、何も知らず「卵巣と肌が関係あるわけ?」とか、ただただ「基礎化粧品が合わない」と思っている方もいらっしゃるようです。
もう、言うまでもなく、卵巣や子宮の疾患と肌トラブルは、密接に関係しており、ライフスタイルや食生活など体の内部からの影響が多くある。とお考えになった方が良いでしょうね。
多嚢胞になった娘のヒヤリングデータは?
さあ、それでは、娘のデータを公開しましょう。
私のサロンで行っているカウンセリングシートを一部使用してご紹介します。
【ヒヤリングデータ】
身長 体重 | 158cm 42kg 基本細身 中学受験の時にすっごい太りました。当時155㎝で55㎏くらいになってました。 |
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思春期ニキビ | 有 |
思春期ニキビがある場合何歳ごろが酷かったですか | 中学2年生の時に一気に噴出。 |
蕁麻疹が出るものアレルゲンがありますか?。 | キーウイ、どんぐりの実でアレルギーが出たことがある。蕎麦屋に入ると鼻水がたれる。花粉症 |
持病等があればお書き下さい | 無 |
家系に糖尿病の方はいらっしゃいますか? | 有 父方の親戚(血縁関係アリ)が足切断しなくてはいけないほどの糖尿病だった。父親は非常にスリムだがいつも血糖値が高め(毎回100超え正常範囲のギリギリセーフ) |
汗をよくかきますか? | 凄い汗かき。手足にもよくかく。 |
手のひらはいつも湿っていますか? | いつも湿っている。 |
「水」を1日にどれくらい飲んでいますか?(お茶・コーヒーは含みません) | ここ1年は水を飲んでいるが、それまでは全然飲んでいない。 |
水を飲まれていない場合、 常飲している飲み物は何ですか | 紅茶、緑茶、リプトンミルクティー、グリコのリンゴジュース |
日常の食べ物で良く(好んで)食べるものは何ですか? 例)パン、チョコレート、アイスなど | 高校時代:うどん、餃子、パフェ、コンビニのロールケーキ 浪人時代:コンビニスウィーツ 現在:焼肉、お寿司 |
好きな食べ物 | 焼肉、うどん、ごはんが大好き、お寿司・和食懐石に目がない |
嫌いな食べ物 | 牡蠣 |
就寝時間 起床時間 | 高校~浪人時代:1時~7時 当時:バラバラ。寝るのは23時~2時までの間。起きるのは、朝早い時もあるしお昼過ぎまで寝ることもある。 よくオール(徹夜)する。 |
便秘はありますか? | ほとんどないけど時々ある |
生理痛などPMS(月経前緊張症)はありますか?ある場合は症状を書いてください。 | ここ3年ほど生理での腹痛まったく無し、っていうか生理が来ない、来ても量が少ない。 来たときは出血がだらだら続く |
【性格や悩みなど】
- 長女ということもあり「何でも自分のせいにしてしまう」傾向がある。
- 自分が悪いのかな?とよく思う。
- 人と比べて「自分は変わってんのかな?おかしいのかな?」という「思い悩む癖」があるが、「ほかの人と一緒はイヤ」という矛盾したところがある。
- 断りたいけど断れない性格
- 目立ってはいけない
- 先々のことを考えて計画的に生活しなければとわかっているが、できない
- 「まじめ」
- 「自分の意思がないんじゃないの?」
- 「責任感がない」
- 「ハッキリ物を言う子⁉」
- 「わがまま」
- 「気遣いが足らない」
子どもは中学生くらいから「やめなさい、いい加減にしなさい」と言っても、中々、親の目が届かなくなってきますよね。
食生活も、お弁当を持たせていたときはまだマシだったようです。
ですが、高校時代は「コンビニの棚のお菓子は全部制覇した!」というくらい買い食いをしていたようです。
22歳だった当時、告白される娘のプライベートは… (;´Д`)(;´Д`)(;´Д`)(;´Д`)
特に、娘は私立の女子中高で、結構派手な子が多く、美容情報や遊びに関しては、目をつむりたくなるような状態だったようです。
そして、人間関係・女同士のトラブルも多く・・・という感じでした。
娘の治療スタート
病院では、血糖値の検査をしたあと漢方薬が処方されました。
「今のうちにきちんと治療しておかないと妊娠出産のときに困ったことになるかもしれない」と先生がおっしゃいました。
私からは、「これに懲りて、生活全般見直していこ!」とアドバイス。
もう半ば無理やりに改善決意させました!
一番最初にしたことは「自分をいたわること」をモットーにするというお話。
私の改善プログラムを受けられた方は言われたことがあると思いますが、自分自身を見つめ直すことが手っ取り早いんです。
自分はとっても不健康。こう思っている人が多いです。娘もそうでした。
- 汗をよくかく→代謝が良い
- 冷え性かも→手足の汗が冷たくなっているだけ
など、根拠をはっきりさせて間違った思い込みをやめてもらいました。
大きな病気の診断がつかない限り、少々の不調でも身体は毎日生命活動できているんだから。(診断がついても健康と言ってもいいと思っています)
つまり、そうそう不健康にはなりませんから安心しましょう。
驚くくらい先のことを考えているようなので…びっくりしました。
20代なのに老後どうしようとか、年金が~保険が~とか心配している方が多い!それをやめてもらいます。
先々の不安で押しつぶされそうな心を救ってあげましょう。
自分をいたわることは、自分の身体も大切にすることからです。
話しかけ方がありますので、それに従って!「らんそうちゃん、一緒にがんばろう」「負担かけないようにするからね」とか。
優しく話しかけるのが基本。
これは子宮筋腫をお持ちの方や、子宮頸がんのクラス3くらいまでの方、卵巣嚢腫や子宮内膜症を患っておられる方にも実際にやってもらっています。
※ 私は子宮体がん&頸がんでしたのでコレやっていましたよ。やるのとやらないのでは全然違ったと思います
自分の身体を作っているのは毎日の食事です。
心も身体の臓器と捉えてもらいます。だから、食生活を大切にしていきます。
「いったい1日に何品目食べてる?」「う~ん、朝何も食べずに出かけて、お昼パスタ食べて、夜友達と飲みに行ってラーメン食べる。合計3品のときもある…」「そんなん、病気になって当たり前やろーーーー」
という話を何十回したでしょうか…
ようやく、目が覚めたようで、今はご飯つくる担当も入るくらい食事と向き合っています。
生活を「まとも」とか「正しい」とかの基準は難しいです。人の意見よりも、自分がどう感じているのか、何がしんどいのかを見つめることが肝心。
個人の考え方に合った改善を行います。
娘の場合は、しんどい、身体が怠いのが嫌。とのことだったので、起きる時間から検討し始めました。マチマチだったのでそれを定時に決めさせました。
この子にとっては、それから始めたほうが良いと考えたからです
多嚢胞症候群にピルという選択肢はあり?なし?
多嚢胞性卵巣症候群の治療には、ピルという選択肢があります。
幸い、主治医から「なるべくピルは飲まない方向で行こうね。」とお話がありました。
私の方針と同じで安堵しました。
私の方針も同じ。結局、飲ませませんでした。
ピルは避妊薬です。ホルモンバランスを整えるために作られた薬ではないということ。
また、ホルモン剤で治すのは、人間の本来の機能をおかしくしてしまうと私は考えるからです。
まずは、食生活とライフスタイルを改善し1年から2年漢方を飲んだりして、それでも治らない場合であればピルを採用しようと思います。
自分自身が改善を図らずホルモン治療をするのは、無謀ですからね。
※ ニキビだからピルを飲むっていうのも推奨されているようですけど、私は反対します。絶対飲ませません!
女性の「生理」とは自分へ寄り添う長いお付き合い
娘の改善が始まってから、約半年。
その間定期的に生理が来るようになってきました。
大学で大きなテストがあってかなり神経がすり減ったような時は、生理が遅れることもありました。
もちろん、こんなことは織り込み済みで、「一気に治るわけないやん」と言っています。
まだまだ、改善は始まったばかり。
これからの長い人生の中で、色んな困難があります。
だから、この機会に、困難を乗り越えていくスキルを学んでいって欲しいなあ。と親としては考えています。
よく聞くでしょ?
「○○さんがうちの娘だったらね、私はそれは叱ります」
「○○さんは、もうウチの子だから~(笑)」って。
私のもとへ来られるお客さまへは、「お客さまが私の娘だったら」という基準でいつもカウセリングアドバイスを行っています。
私の娘の多嚢胞という症状が、少しでも皆さんのお役に立てたら幸いです。