こんにちは。レ・ソワンのマドレーヌです。
「先生、糖質制限のこと書いてあるんだけど、これってどうなのですか?」
先日、お客さまから見せられたあるインスタグラムのスレッズ投稿。
「あーあ」となってしまった私。
怒りを覚えて記事にしました。(今回も長くて内容盛りだくさんです。)
そう言えば、糖質制限の危険性についてしっかり書いていなかったな…
もくじ
糖質制限は本当にやめておいた方が良い
お客さまからの糖質制限の投稿に関して、ご質問というかタレコミというか、笑
糖質制限信者の人の投稿を拝見
インスタのスレッズで流れてきたそうで、速攻私に見せてくれました。
これ以外にもこの投稿主さんは「痩せるってデータがありますそして、僕も痩せました。糖質制限が何でだめなのか、有識者が否定してみてください。」って言ってますけど…
マド先生はどう思われます?やっぱり否定ですか?
否定ですよ、もちろん。
一見、お役立ち情報に見えるけど、人間の生理機能のこと考えてるの??と思います。
とにかく、身体の仕組み・生理機能・正しい知識を多分わかっていないと思うの。
この投稿は、現代のSNSを象徴してると思うわ!
深く考えず拡散する。っていう…
正直言うと、糖質制限は危険と思い始めたのがなんと4年前。
この私ですら情報に踊らされてました。だから、気持ちはわかる。
最もらしいこと言われると、飛びついちゃうもんね。結果、痩せられるんだから、いいじゃん!って。
でも、それで身体壊したら元も子もないです。
だから、本当の知識を知ってほしい。
なぜ糖質制限は危険なのか
糖質制限は、本来の人間の内臓の働きにとても負担をかけていから危険なの。
簡単に言えば、通常の身体の仕組みに逆らった方法。
とっても危険ということを知って欲しいです。
人間の機能を無視した糖質制限は危険
人間の身体は、とても複雑でとても優秀な仕組みを持っています。
その仕組みは、無視してはいけないのよ。
私たちは、生きていく上で必要な栄養素があって、特に大切なのが糖質・タンパク質・脂質の3大栄養素と水分ですよね。
これは、もうご存知のはず。
3大栄養素は絶対取らなきゃいけないのよ。
だってね、基本的に人間は糖質と脂質とタンパク質を作り出すことが出来ないからなの…
では、ここで糖質制限の仕組みついてお話ししますね。
無理やり糖を作り出すのが糖質制限
3大栄養素や水分は作り出すことができない人間。
でも「できること」はたくさんあります。
- 摂ったタンパク質を作り変えることはできる
- 摂った糖を蓄えることはできる
- 摂った脂質を蓄えることはできる
- 糖を作り出すことはできる(但し、飢餓状態になってからの最終手段)
- 水分を循環させることはできる
- 要らないものの排出はできる
代表的なできることはこれくらいにしておいて、注目してほしいのは❸糖を作り出すのところね。
糖質制限は、この仕組みを利用しているのです。
飢餓状態になれば
人間は糖を作り出すことができるんだから
糖はいらんやろ!!
っていう考え方なのです。
糖質制限で負担がかかる肝臓
本来糖は、口から摂って腸で分解して、すぐにエネルギーとして脳に送ったりします。
ざっくりした仕組みはこうね。
口内のデンプン分解酵素「アミラーゼ」で噛み砕く
↓
十二指腸でさら消化分解
(胃は素通り)
↓
ブドウ糖となり小腸で吸収
↓
エネルギー源として消費する&蓄える
残りは肝臓にグリコーゲンとして蓄えるのよ。
私たちは、これグリコーゲンがあるから生きて行けるって言ってもいいくらい大切なものなの。
糖がどんどん形を変えていきます。
身体の中では化学変化が起きているのよ。
これが素晴らしい仕組みなのよ。
なのになのに、糖質制限はこれをさせないの。
糖を摂らず、タンパク質や脂質から糖を作り出そうとしているの。
下の画像を見てほしいのだけど、
タンパク質のα-ケト酸と脂質のグリセロールが糖質へ変化してるでしょ?
だから、糖質制限ダイエットは、ケトン体ダイエットとも言うのよ。
糖質制限の仕組みは、
たんぱく質や脂質をエネルギー源にするわけだけど
これをどこで変化させてるかと言うと、肝臓よ。
肝臓でやってるのよ。
だから、肝臓に負担がかかって危険
と言うわけです。
糖質制限はエスキモー民族を参考にしている
これもあんまり知られていないけど、地球上で糖質を摂らずタンパク質と脂質だけで生活している人たちがいるの。
エスキモー民族がそうなのね。
エスキモーの食生活は、ケトン体食事法って言われてるの。
エスキモーの風土は日本と違う
で、ここでちょっと考えてみて。
エスキモーの人たちの住んでいる地域は?気候は?風土は?
ツンドラ気候で北極近くに住んでて、めちゃめちゃ寒い地域でしょう?
基本、作物は育ちません。農作物が獲れない地域。
だからこその、タンパク質と脂質中心の食生活。
エスキモーの人たちは、身体の機能自体が脂質とタンパク質からビタミンや糖質が作り出せるような仕組みになっています。極寒に適応した進化を遂げているそうです。
この地域だからこそ成り立つ食事法なのですね。
一方、日本はどうでしょうか?
気候は温暖で、農耕が発達してきた歴史があります。
風土は、米中心で農作物や魚介類も豊富。放牧も可能。
もうね、身体の機能や内臓の働きがエスキモー族のようにはなっていないのです。
どうして誰も気がつかないのかしら。
脂質とタンパク質中心だとどうなるか
間違いなくドロドロ血になります。
そして、脳の機能がバグり始めます。
肝臓と脳は密接な関係にある
身体の各器官は、それぞれ単独で動いているのではありません。
私たちの身体の中の器官を動かしているのは、脳です。
特に、糖質は脳を動かすためのエネルギー源となります。
これが、とても大切なこと。
肝臓を動かしているのも脳。脳からの指令があるからです。
肝臓は糖質をグリコーゲンとして貯めますが、他の栄養分の分解・解毒もしています。
肝臓も忙しいのよ。
脳も忙しい
タンパク質や脂質を大量に入れちゃうと、肝臓は分解と解毒でいっぱいいっぱいになります。
つまり、脳が肝臓にかかりっきりになっちゃうってことよね。
止まりはしないけど、バグを起こす頻度は増えるのよ。
脳は、他にもいーーーーっぱいやることがあるのよ。
だから、糖質制限ダイエットすると
生理が止まったり、身体が怠くなったり、眠くなったりする
ことが増えるのよね。もはや、鬱状態も多いかも…
経験者語るですよ!!
危険な糖質制限するよりも身体の仕組みを知る
ダイエットするなら、身体の仕組みを十分に利用した正しいダイエットをすればいいと思います。
わざわざ危険な方法取らなくても…
でもさ、健康の大切さは、健康を失った時にわかるものなんだよね…
私たちが生きている以上、糖質は要ります。そして、タンパク質も要ります。
でもね、基本的な身体の仕組みから考えて、制限しても良いものがあります。
それが、ダイエットにつながるわけです。
では、一つ一つ簡単に説明して行きます。
人間の身体の仕組みに反する糖質制限
ここでは、私たちの身体で栄養素がどのように使われているかを知ってもらいたいと思います。
糖質は基礎代謝でほぼ消費される
説明してきた通り、糖質はエネルギー源。ほぼ基礎代謝で使われます。
だいたい1日1,000kcalほど必要なの。
日本人の基礎代謝基準値を円グラフにしてみました。(安静時約1100kcal)
- 肝臓:27%(297kcal)
- 脳:19% (209kcal )
- 骨格筋:18% (198 kcal )
- 心臓:9% (99kcal )
- 腎臓:8% (88kcal )
- 脂肪組織:4%(44 kcal )
- その他:15%(165kcal)
この世の中の食物で、即座に吸収されエネルギー源になるのが、白米(白ごはん)です。
白米は、良質な糖質っていう栄養素なのよ。
栄養ないって言うけど、そもそも糖質っていう立派な栄養です。
白ごはんに、他の栄養素を求めなくてよろしい!
たんぱく質は分解されて作り直される
たんぱく質は、筋肉を作るもの。
私たちの髪の毛や皮膚・爪・血液・臓器なども作っています。
1日80g300kcal程あれば十分なのです。
たんぱく質リサイクルシステム
お肉を食べたら、一旦アミノ酸に分解されて、別のたんぱく質に作り直されるのよ。
作り直す時、分解されたアミノ酸を何度も何度も合成します。
要は、リサイクルしてるのよ。
リサイクル済みのアミノ酸は、窒素となって腎臓へ行きます。
たんぱく質いっぱい摂るとね、何度も何度も合成されまくって、使い古して余ったアミノ酸から窒素がいっぱい出ちゃってね…、これが血液中を駆け巡っちゃうの。
これが、大問題!
ドロドロ血にもなったりするわ。
最終的には、お肌の調子も良くなくなり、肌が黒ずんだりシミが増えたりするのよね…
摂らなくてもいいものは脂質
脂質は、意外と簡単に摂れます。
私たちが生きて食べる限り、もれなくついてくるからです。
食物には全てに脂質が含まれている
だってね、この地球上の生物は、何億個もの細胞でできていて、その細胞自体が脂質で出来ているからなのです。
私たちは「生物」を食べてるんだから、自然と脂質って摂れるものよ。
それに、私たちも一定量の脂質を持っているのよ。
人間は与えられた量は覚えていない
ここで、気をつけてほしいのが、人間は与えられたものと量は覚えていないという点。
何かを出した!これだけ出した!って量だけを覚えているの。
入ってきた量をわかって、排出してるわけじゃないのよ。
なので、何かを必要以上に摂るってことは、何かのバランスを崩すことになるの。
脂質の取り過ぎは、代謝に誤作動を起こし始めます。
バランスが崩れていくの。
だから、溜め込まなくてもいいもの溜め込んじゃったり、出さなくていいもの出しちゃったり。
つまり、脂肪を溜め込んだり、お肌の過剰皮脂となったり、油分を異常に出したりするわけ。
太りやすい体は、与えられ過ぎから起きます。(当たり前か…)
少し摂れば大丈夫なものはビタミンやミネラル
これ、別名微量栄養素っていうのね。その名の通り、微量でいいのよ。
ビタミンと言えば野菜!って思っている人が多いと思うけど、あらゆる食物に入っています。
もちろん、肉にも魚にも。
必要な量は決まっている
ただ、人間の身体で必要な量って決まっています。それ以上摂ると尿や老廃物として出ます。
これも、出した量を覚えています。
ビタミンが良い例です。
1日の必要量は100〜400mgほどです。それ以上は尿で排出されます。
脳は、摂取した量は覚えていません。排出された量を覚えています。
例えば、1,000mg摂ると、900mg〜600mgを排出します。
ここで、翌日も出さなきゃと考えるようです。
ビタミンCは蓄えられないので、何かを排出しようとします。結果、どこかに負担がかかり不具合を起こします。ビタミン摂る人が摂らない日は身体がだるいと感じる人が多いのは、このせいです。
食べ物として摂るなら良いですが、サプリメントなどで大量に摂ると、不具合起きまくりです。だから、取り過ぎは禁物。
特にビタミンCはペットボトルのお茶などにも入っています(抗酸化作用)ので、現代は取り過ぎになっちゃいますね。
ビタミンやミネラルは、特に、単体で摂るよりお料理した方が合理的に摂れます。
例えば、大豆。
大豆のイソフラボンは、エストロゲンに似た作用をするから、摂りすぎるとホルモンのバランスが崩れることがあるの。
でも、お料理にするととても素晴らしい働きになるのよ。
大豆の煮物には昆布が必ず入っているじゃないですか。
昆布のマグネシウムやカリウムが、体内で余分なイソフラボンとくっついて程よく吸収させて排出されるのよ!
大雑把な説明だけど、そういうことなの。
これが、合理的な吸収なの。
糖質制限やめて健康的な考えと身体を手に入れて欲しい
糖質制限は危険と書いてまいりました。
私は、自分自身がやった糖質制限ダイエットで体調を崩しました。
「しんどいのもう嫌!私は健康でいたい」と思ったことが、糖質制限ダイエットを解明して行った始まりです。
そして、あともうひとつ。
私自身がSNSやテレビの情報に踊らされまくったこともありました。
だから、皆さんにも気を付けていただきたい、ということも書いておきます。
糖質制限やその他健康情報は「切り抜き」過ぎ
SNSでは、そこだけ切り取った情報、いわゆる「切り抜き」が多いですね。
こういった切り抜き情報にすぐパッと飛びついて、実践して結果が出ないっていう方は、
ほとんど「糖質」を摂っていない、もしくは、タンパク質や脂質を大量に摂っておられるはず。
糖質制限するとね、何だかね、妙な思考になっちゃうのよね(汗)
深く考えないか深く考えすぎてしまうってこともあります。ゼロ百思考っていうのかな。
私は、これも「バグ」だと考えています。
「糖質制限ダイエットは素晴らしい」という考えもバグの一つだと思います。
だから、皆さんには正しい判断をして欲しいなと願います。
健康でいるために
私が、健康で元気でいられることに、今までやってきたことを流れでお教えします。
難しいことは何にもありません。
糖質制限はやめておいた方が良いと知っていただくことから始めてください。
日本に住んでいることを自覚してください。
海苔や佃煮、梅干し、お漬物をご飯のお友に、白ごはんを食べよう。1日2合くらい食べて大丈夫です。時々、パスタや食パンを白ごはんとして食べるのもアリです。
旬を意識してください。
旬の食べ物は美味しいし、栄養もたっぷり。
お味噌汁にいっぱいキノコや旬のお野菜を入れたり、おひたしにするのもいいですね。
スーパーのお惣菜コーナーで旬の副菜買ってきて、小鉢に入れるのでもあり!
体の仕組みに合わせた食事をしていきましょう。
随分、ざっくりですがこんなもんです。
まずは、身体の仕組みを知って機能を戻すことを実行していきましょう。
生活の中に取り入れて、
人それぞれ必ず変化が出てくるでしょう。
是非、何度も読んで参考になさってください。
以上です!
代謝ホルモン出したり、性腺刺激ホルモン出したり、副腎皮質ホルモン出したりしなきゃいけない。
消化ホルモン出したり。自律神経整えたり、手足動かしたり、体温調節したり、心臓も絶え間なく動かさないといけない。